新卒向けの少人数セミナーを未だ2週間に1回くらいやっている。
よく学生から「営業に必要な力はどんなことか?」とか「どういうタイプの人が営業にむいているのか?」というような質問を受ける。
どんな営業かによっても必要な力は違うし、営業のどの局面かによっても必要なスキルは異なる。
そこらへんを理解してもらうために、営業の種類や営業の分業化について話すのだが、最後にそういう一般的な質問が来ると少しがっかりする。
以前、元阪神の監督の星野仙一のセミナーに参加したことがあるが、野球におけるピッチャーの役割やピッチャー中でも先発と中継ぎと押さえの違い、その適材適所みたいな話をした後に、「ところで野球のうまい人ってどんな人ですか?」と質問されているような感じだ。
ただ最近の世の中というか、営業環境の変化においてひとつだけ言えることがある。
営業に必要な力は「アウトプtット力」の方だと思っている人が多い。
営業の仕事には「商品を説明する」「たくさん話して説得して買ってもらう」というイメージが強いからだろう。
たしかに出来合いの商品の特徴を説明してもらう昔のスタイルの営業であればそうであったのかも知れない。
しかし現代の営業シーンはそういったものより、いかにお客さまにあったものをコーディネートするか、お客さまに最適なソリューションプランを企画して提案するかが大切になっている。またそういったシーンに活躍できる営業マンが求められている。それはITやネットが普及しても人が人材として付加価値を出せる場所だからだ。
お客様に最適なものをコーディネートしたり、最適なソリューションプランを企画するのに必要な力は「ヒアリング力」である。お客さまを理解しお客さまの真のニーズを汲み取ることが出来なければよい提案が出来るはずもない。
自分がしゃべることでいっぱいで、お客さまの会話の中に隠れいている真のニーズのヒントになるようなワードを聞き逃してはいけない。
そいう意味では「アウトプット力」ではなく「インプット力」が必要だ。
これは3つのことに分かれると思う。
一つは、ただの対応でなく本当に興味関心をもって相手のことを心から理解しようとする気持ちだ。
これがないと結局は本当に相手を理解することが出来ない。
(というか本質的には相手のことを完璧に理解することは不可能だという本質に気づき、またそういった謙虚な姿勢にたつことが重要のだが、話が深くなりすぎるのでここでは辞めておく)
二つ目は、実際にお客さまの前に立つまえに、いかに普段からインプットをして心や頭の中にたくさんの引き出しをもっているかということだ。お客さまの話を聞いても、それを頭や心でシンクロ(比較したり、共感したりする)できる材料をもっていないと自分の中で理解が深まらないし、それはお客さまに伝わってしまうからだ。
最後に実際のヒアリングスキルである。これは実際にお客さまと接しているときの質問の仕方やうなずき方、お客さまが話したことを復唱確認したりする技術である。
そういったいくつかのスキルやスタンスをもってはじめてお客さまの課題を解決する提案のできる営業マンになるのだと思う。