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恩を誰に返すのか?/情けは人のためにあらず

 高校を出て初めて就職した歯科技工の会社は、入社半年で辞めてしまった。
 
 全寮制で、朝は先輩の朝食を作ることからスタートし、中卒の先輩社員にこき使われ、夜10時位まで仕事をする。そんなタコ部屋のような生活だった。

 でも、いま考えるとその半年は修行の段階で、決してもらっている給料以上に会社に貢献できていた訳ではないと思う。それでも自分の考え、わがままだけで退職した。

 その後夜中までスナックで働きながら、次の仕事を探し、英会話のフルコミ販売や建材の営業を経て、リクルートにたどり着く事になる。

 本当の意味で、会社に貢献できはじめたのはリクルートに入って2~3年位した、26才位からかもしれない。

 バイトしながら高校にいったり、早くから社会に出たとは言え、結局それまではいろいろな人に支えられ、いろいろな人の迷惑の上に自分の人生はあったということだ。

 そんなことに気づき始めたころ、その恩や感謝の気持ちは、自分の後輩やメンバーに伝えていこうと思った。結局そうやって受け継がれていく事で世の中は成り立っているような気がしたからだ。

 だから「人様に迷惑をかけずに生きる」なんて、独りよがりなことは考えずに、すでに迷惑をかけているのだから、それに感謝して、次の人達に返していくことが大切なのだと思う。

 「情けは人のためにあらず」という言葉があるが、これは人に情けをかけると、その人のためにならないという意味で捉えている人も多い。
 
 実は違って、身の回りの人に情けをかけて生きていくことは、結局回りまわって自分のためになるという意味だ。

 ただの1対1の損得ばかり考えるのではなく、もっと大きな意味での感謝や貢献を考えて生きて行きたい。

2008.02.05
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