私自身、営業に関わるコンサルティングを10年以上やっているが、ちゃんとそういったスクールや通信教育などを受けて、勉強した訳でもなく、資格ももっていない。
初めてのテーマの仕事にチャレンジするとき、自分なりに現場に入って、成功や失敗のパターンを見て、その中で一般化できる事象を抽出して、フレーム化して、そして何らかのアウトプットをつくる。
結果できたものを、知り合いのその業態の専門家に話すと、「それって、○○の著名コンサルタントが唱えている、○○の理論に近いな・・。」などと言われたことが、何度かあった。
それならその理論をはじめに勉強してやった方がはやいのではと、思ったこともあったが、そう簡単なことでもないと思う。
事業の進捗においても初期のころは、理論よりも直感で行動力のある実践派がはばを利かす。まだまだ成功確率が低く、とるべき行動のほとんどが失敗に終わるので、動きの早さがポイントになるからだ。
その段階で、理論派のコンサルを入れても、あまりうまく行かないケースが多い。やはりベンチャーの立ち上げ期は、自らの痛みで、成功につながる一粒の種を見つけていくしかないのだと思う。
事業がある程度成功してきて、規模も拡大してくると、外部のコンサルや、指導をしていただける方々が入ってくる。またそういった思考の社員も力を発揮してくる。
経営の意思決定をする会議などの場でも、知識としてのフレームを前提にした意見と、現場感における判断の微妙なコントロールが必要になってくる。
必要なことは、そういった他者や、違う見方からの意見をどう受け入れるかだと思う。否定し合うにようになると、組織のパワーはそがれ、活力は落ち、やがて衰退していくのだと思う。
そういう意味では、能力や知識が高いことや、たくさんの経験をもっていることも重要だが、他者の思考や知恵を受け入れる力、たぶん器(うつわ)のようなことだと思うが、そういった人間力のある人材が多く揃った組織が、これからも伸びていくのだと思う。